海外旅行から帰ってくると、荷物のターンテーブルでスタッフの方が
「肉製品や乳製品、果物・野菜等は日本に持ち込めません!」
とボードを持って歩き回っている姿を見て、ヒヤッとしたことありませんか?
フランスのバターやドイツのヨーグルト、東南アジアはココナッツミルクやフルーツのお菓子、ハワイでもスパム缶や蜂蜜・・・と、お土産に買って帰りたい!と思うものって食品が多いよね?
本当はダメな物を持ち帰ってしまっているのではないかと、今更ですが心配になってきた。
そこで今回改めて調べ直しました!
調べれば調べる程、禁止なの?制限されているという事は・・・OKなの?ダメなの?とわからなくなってくる。
ドラマ『GOOD LUCK!!』を見ていたら、パイロットの新海くん(キムタク)がハワイからパイナップルを持って帰ってきているではないか!
これはOKなのか?
最近タイで購入した料理キット・・・あれは持ち込んで大丈夫だったのかな?
と、気になり出したら止まらない!
海外旅行に行く前に、何が禁止されているか知っておくと安心して楽しめると思うのでまとめておきます。
(調べた結果は、2024年11月時点の個人が持ち込む場合です。商業用だと別の手続きが必要となります。)
日本に持ち帰りたい食品のお土産!購入する前に知っておくと安心です
肉製品
現在、多くの国で口蹄疫やASF(アフリカ豚熱)などの家畜の病気が発生しています。また、おみやげや個人消費用の畜産物は検査証明書の取得が難しいため、肉製品や動物由来製品のほとんどは、日本へ持ち込むことができません。
動物検疫所HP 『肉製品などのおみやげについて』
動物検疫所のHPによると、肉製品などの畜産物の不法な持込みは逮捕されることがあり、違反者は罰金又は懲役が科せられますと記載されています。
罰金の金額も2020年7月よりこれまで100万円以下だった罰金が300万円以下に!
アメリカ入国の際に厳しいと思っていた肉製品。
日本に帰ってくる時にも気をつけないといけないのね!
でもこの表記・・・曖昧過ぎてどこまでOKなのかわかりにくい。
ジャーキーやサラミがNGなのは有名なお話ですが、
アメリカのように肉エキスが含まれるポテトチップスやカップ麺もNGなのか?
肉については厳しく、肉まんのような加熱加工されたお肉など、おみやげや個人消費用であっても、輸出国の政府機関が発行する検査証明書のないものは日本への持ち込みができません!台湾土産の肉まんはNGです!!!
アメリカ(ハワイ、グアム、サイパン、を含む)、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドでは、輸出国政府機関が発行する下記の日本向け検査証明書がパッケージに 表記されている食肉製品(国によって種類が異なります。)が販売されています。 それらについては日本に持ち込むことができます。 免税店などで販売員から日本への持込可能と案内されたものであっても、検査 証明書がなければ日本に持ち込むことはできません。
動物検疫所HP 食肉製品に添付されている検査証明書
肉エキスやカップラーメンに含まれる少量の乾燥肉などの細かいことまで書かれている該当箇所が見つかりませんでしたが、ルール的には肉製品は厳しいようです。
そこで、お忙しいところ申し訳ないのですが、動物検疫所に問い合わせしてみました。
スパム缶、レトルト離乳食はNGなのか?
肉を含む製品であっても、缶詰やレトルト食品として加工されており、長期保存可能な製品で、かつ日本到着時に未開封である製品について、検査証明書の添付が不要な場合もございます。
また、エキスやパウダーとして飲み畜産物が含まれている場合(例:スナック菓子)も検査証明書は不要と判断する場合がございます。
いずれの商品も原材料、製造・加工工程、容器包装、到着時の状態によって、日本への持ち込みの可否を判断しています。
ご到着時に動物検疫カウンターにて現物の確認をさせていただきますので、検査のご協力をお願いします。
との回答でした。
ハワイで購入するようなスパム缶やスナック菓子、レトルト食品は検査証明書不要で持ち込めるでしょう。
私自身も何度も購入していますが、ワンちゃん(検疫探知犬)に吠えられたり、荷物チェックの際に没収されたりした事はありません。
世界中から日本へ訪れる中で、なんだコレ?と思うような怪しげな物も売っている。どんな物を持ち込まれるかわからないので「レトルト食品やお菓子ならOK!」とは言えないですよね。
今回購入した料理キットはチキンもビーフも入っていませんでした!
検査証明書不要で持ち込み可能ですが、検疫カウンターで申告はお忘れなく!
野菜や果物
海外から日本に野菜や果物を持ち込む場合、持ち出す国や地域・野菜や果物の種類によっては
植物防疫所HP 「海外から野菜や果物を持ち込む際の規制」
持込みが禁止または制限されている場合があります。
ハワイからパイナップルを持ち帰った新海副操縦士の場合・・・
上記のHPによると、
ほとんどのフルーツが持ち込み禁止されている中で、数少ない検査証明書があれば持ち込み可能なフルーツだったのです!
となっています。
検査証明書や検疫カウンターで検査が必要と言われてしまうと、
めんどくさいから買わない方が良いや。って思うのですが、
検疫カウンターでの検査は意外とスピーディーです!
私も一度だけ植物検疫カウンターに立ち寄った事があります。
それは・・・
ドイツで購入したホワイトアスパラガス。
春の時期にとても美味しい旬で貴重な太いホワイトアスパラ(シュパーゲル)。
たまたまその時期に重なり、みんな買って帰るって言うから、私も一緒に購入。
人生初の検疫カウンター。
びびっていたのですが、手続きはほんの数分で完了!
土がついていないかなどチェックしてもらうのですが、
「はいはぁ〜い。こちらですね。OKです!」って予想以上に簡単でした。
但し、こちらは2017年のお話。
当時は、検査証明書が必要なかったのです。
2018年10月から検査証明書が必要となり・・この検査証明書を取得するのが困難ですよね。
旅行中という限られた時間の中で、チャレンジしようとも思いません。
同じく、シンガポールで胡蝶蘭を買うと安いからと、海外旅行の際の購入品の定番だったのですが、こちらも検査証明書が必要になってから難しくなってしまいました。
深海君のパイナップルも同様です。
グッドラックのドラマは2003年なので、当時はパイナップルも簡単に日本に持ち込めたのだと思います。
なので、買ってきた事あるよ!昔は持ち込めたよね?という昔話が通用しなくなっているので要注意です。
生の野菜と果物
残念ながら果物・野菜の持ち込みはやめといた方が良さそうです。
長距離のフライトだと機内でバナナをもらえる事もあるのですがNGです!食べなかった場合は捨てないといけません。
どうしても持ち帰りたいものがある方!
出発時に各国際空港の検疫カウンターに立ち寄ると検査証明書の手続きをしていただける国が多いようです。
手数料は国により違います。
ナッツ
ハワイのお土産で定番のマカダミアナッツ。こちらは検査証明書は必要なく、
となっているので、検疫カウンターに立ち寄れば、商品を確認してもらって簡単に持ち込む事ができます!
ローストしてある、よくハワイで売っている商品は検査カウンターへの立ち寄りも不要です。
生や乾燥ナッツは検査カウンターへ立ち寄って下さい。
フルーツの缶詰やフルーツの入っているレトルト食品
生の果物は厳しいけど、缶詰はOKって聞いたけど本当?
肉と同じようにレトルト離乳食にもフルーツ入りがあるんだけど、これはダメかな?
これは私が個人的にモヤモヤしていた件なのですが、これを機に植物検疫所に問い合わせました。
缶詰やレトルト食品等の高度に加工された植物については、病害虫の付着の恐れが無いものとして植物検疫の対象とならないため、検査を受けることなく日本に持ち込むことができます。
との回答でした!
ドライフルーツ
美容に良いと言われているデーツ。日本だと高いんだよなぁ・・・。
ドライフルーツ買って帰りたいよね?
こちらも植物検疫所に確認済みです!
ドライフルーツについては、植物の種類によっては、検査証明書の取得は必要ありませんが、日本に着いた時点で輸入検査を受ける必要があります。一方、植物検査の対象とならないドライフルーツもあります。ホームページに掲載されているのでご参照ください。「輸入植物検疫の対象とならない植物について」https://www.maff.go.jp/pps/j/introduction/import/ifuyou/index.html
検査対象とならないドライフルーツは、あんず、いちじく、かき、キウイフルーツ、すもも、なし、なつめ、なつめやし、パインアップル、バナナ、パパイヤ、ブドウ、マンゴー、もも及びりゅうがん と記載されていました。
デーツはなつめやしの事なので、申告不要です!
パイナップルやバナナ、パパイヤ、マンゴーも南国のお土産に購入をされる方多いのでは無いでしょうか?
こちらも全て申告不要です!わーい!
申告が必要な果物を持ち込む場合には、輸入の手続きについては、携行品(手荷物)での持込みを確認してください。https://www.maff.go.jp/pps/j/trip/keikouhin.html
乳製品
我が国への家畜の伝染性疾病の侵入防止に万全を期すとともに、我が国畜産物の輸出促進に向け、国際基準や諸外国と同等の水準の検疫体制を構築するため、平成29年11月1日から、これまで動物検疫の対象であった「生乳」に加え、乳製品が動物検疫の対象となりました。
動物検疫所HP 『乳製品の検疫について』
上記HPによると、乳、 脱脂乳、クリーム、 バター、チーズ、 れん乳、粉乳、乳を主要原料とするものは新たに動物検疫の対象となり、検査証明書が必要だと記載されています。
但し、こちらは販売又は営業上使用することを目的としていないものであって、10kg以下のものは除く。
なので、バターやヨーグルト、チーズは問題なく日本に持って帰ってくることが出来ます!
とはいえ、ヨーロッパからの長距離フライト・・・
冷蔵が心配!
そんな時のために保冷バッグを持って行っておくと便利です。もちろん現地で購入時に保冷梱包してもらえるお店もあります。
飛行機の貨物室は温度調節がされており、暑くなり過ぎる事はないようです!
なので、「バターを預け荷物に入れていたら溶けてしまった!」なんて事もありませんでした。
保冷バッグに入れておけば、手荷物でも預け荷物でも持ち帰れます。
香辛料
ほとんどの香辛料は個人使用の範囲内であれば問題なく持ち込むことができますが、念のため、税関での申告や規制を確認しておくことが重要です。https://www.maff.go.jp/pps/j/introduction/import/ifuyou/index.html
例えば、植物由来のもの(乾燥ハーブや種子など)は農林水産省の規制対象になることがあります。また、薬用効果があるとされるものは規制対象となることがあるので、注意が必要です。
食品は海外旅行で楽しみなお買い物のひとつ
「長々とめんどくさい!もう食品なんて買わない!」
なんて言わないで♡
食品は、旅の余韻を長く楽しめて、すごく得した気分になるお土産のひとつだと思っています。
紅茶やコーヒーなんて数ヶ月「あ〜楽しかったなぁ♡」と楽しめてしまう。可愛らしい缶はオブジェになります♡
迷いそうなもので、証明書の取得も申告も要らないものの一例を記載しておきます。
・はちみつ
・バター
・ドライフルーツやフルーツ缶詰(あんず、デーツ、パイナップル、バナナ、パパイヤ、ぶどう、マンゴー)
・レトルト食品(原材料の確認を。肉の判断は難しい)
・缶やパックに入っているココナッツミルク、アーモンドミルク
・塩・コショウなどのスパイス(小売用の容器に密封されているもの)
・紅茶やコーヒーなど乾燥した茶葉
・オリーブオイルやバルサミコ酢
・ビールやワイン(免税範囲の量に注意)
などなどたくさんあります。
あっ!お菓子も忘れてはいけませんね!
正しい知識があれば、恐れる事なし!
ご旅行、楽しんできてくださいね♡
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